労災疾病等医学研究普及サイトのご案内


「病職歴データベースを活用した研究」について

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 労働者健康安全機構からのお知らせです。

 労災病院グループでは、全国の労災病院に入院された患者さんにご協力をいただき、それまでの仕事や生活習慣等に関する情報を収集しています。その収集した情報は、データベース化して職業と疾病との関連性について研究を行い、その研究成果は就労者の健康の保持増進及び疾病の予防・治療・職場復帰支援に活用しています。今回は「病職歴データベースを活用した研究」についてご紹介します。

 今般、病職歴データベースを用いて、日本人男性における有害化学物質を扱う職場での就業年数とがんリスクについて解析した結果が「Occupational and Environmental Medicine(2023;80:431-438.)」にて報告されました。有害化学物質を扱う職場での就労期間が長いほど、複数のがんのリスクが高いことが明らかになり、特に喫煙歴と危険な化学物質を扱う仕事との組み合わせは、がんのリスクをさらに高める可能性があるため、がんを予防するには、職場での化学物質管理について対策が必要であることが示唆されました。

 研究論文はこちらからご覧になれます。

■論文タイトル:『Length of employment in workplaces handling hazardous chemicals and risk of cancer among Japanese men』(深井航太先生)

 詳しい研究内容については、以下をご覧ください。

■「労災疾病等医学研究普及サイト」(こちら

■「病職歴調査 病気と職業や生活習慣の関連を研究するするための調査」(こちら